パートナーの前のパートナー、知っていますか?二人で考えたい性病検査

パートナーと性病検査について話す二人のイラスト

今のパートナーが一人でも、性病に感染していないとは限りません。付き合う前の感染に、本人も気づいていないことがあります。

二人で話したいのは、最後に検査した時期と項目、今の症状です。過去の交際相手を一人ずつ調べる必要はありません。

無症状の感染とパートナーへの感染

性感染症は、感染しても症状が出ないことがあります。症状が軽くて見過ごしたり、いったん症状が消えて治ったと思ったりする場合もあります。本人が知らないまま、相手にうつしてしまうことがあるのです。厚生労働省「性感染症」

たとえば、以前の交際中に感染し、検査や治療を受けないまま新しい交際が始まった場合。その感染が、今のパートナーに伝わる可能性があります。性行為の相手が今は一人でも、過去からのつながりがなくなるわけではありません。

人数だけで、その人が感染しているかどうかは分かりません。見た目や人柄、付き合いの長さも、検査の代わりにはなりません。

検査結果だけでは分からない感染時期と感染源

付き合っている途中で感染が分かると、「最近、誰かと関係を持ったの?」と考えてしまうかもしれません。でも、見つかった日と、感染した日は同じではありません。

以前の感染が今になって分かることもあります。たとえばHPVは、最初の感染から何年もたって検査で陽性になる場合があり、誰から感染したか分からないことがあります。ヘルペスの血液検査でも、感染した時期や相手は分かりません。CDC「HPV」、CDC「性器ヘルペス」

陽性という結果だけを見て、浮気、感染時期、感染源を断定することはできません。病気の種類や検査結果、過去の治療歴によっても、確認する内容は変わります。まずは医師に結果を説明してもらい、二人に必要な検査や治療を確認してください。

二人で検査について話すときの言い方

性行為を始める前や、コンドームを使わないことを考える前は、検査について話す機会になります。「相手だけ受けてほしい」ではなく、自分も含めて話すと、責める言い方になりにくくなります。

  • 「付き合う前のことは、お互い分からないから。一度、二人とも検査を受けない?」
  • 「私はしばらく検査してないんだ。そっちは最近受けた?」
  • 「検査したことがあるなら、いつ、何を調べたか教えてもらえる?」

元の交際相手の名前や、詳しい交際歴を聞き出す必要はありません。結果を見せるよう強要せず、話せる範囲で確認しましょう。一緒に行きづらければ、別々の医療機関で相談してもかまいません。

コンドームは性感染症の予防に有効ですが、覆われていない皮膚などから感染するものもあり、すべてを防げるわけではありません。使うときは、性的な接触の最初から最後まで正しく使用します。検査を受けることと、予防を続けることは別に考えてください。WHO「性感染症」

検査項目・部位・時期による限界

検査する病気と採取する部位

「性病検査を受けた」といっても、調べた病気や部位は人によって違います。血液、尿、膣、喉、直腸など、必要な検体も異なります。オーラルセックスやアナルセックスがあった場合は、喉や直腸の検査が必要かも相談してください。尿の検査だけで、喉の感染まで調べたことにはなりません。CDC「性感染症の検査」

「セット」に、すべての性感染症が含まれているわけでもありません。HPVや性器ヘルペスなどは、ほかの性感染症と同じ検査セットですべて確認できるものではありません。ヘルペスは症状や状況によって検査の必要性や方法が変わり、症状のない人全員に血液検査が勧められているわけではありません。CDC「ヘルペスの検査」

予約のときは「何項目ありますか」だけでなく、「この接触があったのですが、どの病気と部位を調べますか」と聞くと具体的です。

感染直後に陰性となるウインドウ期

感染してから検査で分かるようになるまでには時間がかかります。この間を「ウインドウ期」と呼びます。必要な期間は病原体や検査法で異なり、どの部位を調べるかも確認が必要です。「性行為から何日たてば、全部分かる」という共通の日数はありません。

厚生労働省のHIV検査情報でも、感染の可能性があった日から3か月以内の検査で陰性だった場合には、3か月以降の再検査が案内されています。ほかの性感染症にも同じ日数を当てはめればよい、という意味ではありません。厚生労働省「HIV検査まめ知識」

「最後に心配な接触があったのは○月○日です。今受ける検査と、再検査が必要な時期を教えてください」と相談してください。一度の陰性で、早すぎた検査や検査していない病気、その後の感染まで否定できるわけではありません。

症状やパートナーの感染がある場合の受診

排尿時の痛み、性器のできもの、おりものの変化など、気になる症状がある場合は医療機関へ。検査できる時期を自分で決めて待たず、医師に相談してください。パートナーの感染が分かった場合も、症状がなくても受診を相談しましょう。厚生労働省「性感染症検査・相談マップ」

クラミジアなどでは、自分だけでなくパートナーの受診・治療も大切です。性行為をいつ再開してよいかは、病気や治療内容によって異なるため、医師に確認してください。厚生労働省「性器クラミジア感染症」

よくある質問

長く付き合っていて、二人とも無症状でも検査は必要?

無症状だけでは感染を否定できません。これまでの検査歴や性的な接触をもとに、必要な項目や時期を医療機関で相談してください。

相手が陰性なら、自分は検査しなくてもいい?

相手の結果は、自分の結果ではありません。検査した時期や項目も関係するため、相手が陰性という理由だけで判断しないでください。

二人で受けるなら、同じ検査セットでいい?

必ずしも同じとは限りません。症状、接触した部位、過去の検査・治療歴などを、それぞれ医療機関に伝えて相談してください。

この記事は厚生労働省・WHO・CDCの公開情報をもとに作成しており、医師の監修は受けていません。個別の診断や検査・治療方針については、医療機関に相談してください。

出典確認日:2026年10月29日

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